エアコンの除湿は冷房よりも電気代がかかるって本当?
- 2020.08.13
- エアコンの役立ち情報
エアコンで冷房を使うシーズンになると、気になるのが毎月の電気代ではないでしょうか。
そのため、電気代を抑えるため、高くなるといわれている除湿を控えているという方は多いでしょう。
しかし、実は除湿が冷房よりも電気代が高くなるとは限らないのです。
そこでこの記事では、除湿と冷房の違いやその機能によって変わる電気代について詳しく解説していきます。
エアコンの電気代が気になる方は、この記事を参考にしてみてください。
除湿が冷房より電気代が高くなるかは環境による
「除湿は冷房よりも電気代が高くなる」というのを聞いたことがある方はたくさんいらっしゃいます。
そのため、余程蒸し暑く感じない以外は、除湿を使わない方がいらっしゃいます。
しかし、除湿が冷房よりも電気代が高くなるかどうかは、環境による部分が大きいのです。
その理由は、冷房と除湿の違いにあります。
冷房の主な目的は、部屋の「温度」を下げることです。
冷媒を使って、部屋の熱を吸い込んで外へ放出しています。
同時に、熱を奪って冷えた空気を室内に戻すことで、温度を下げています。
一方、除湿はというと、「温度」ではなく「湿度」を下げることが主な目的です。
空気の中の水分量は温度によって決まっていて、下がると水分量も少なくなります。
そのため、除湿では一旦温度を下げて水分を取り除き、その空気を室内に戻すことでムシムシ・ジメジメした空気をサラサラにしています。
そのため、湿度と温度のどちらが高いのかによって電気代に違いが生じるのです。
例えば、暑く感じる主な原因が湿度にある(温度が高くない)状態で、冷房を使えばエアコンの稼働が抑えられるので電気代は低くなります。
同じく、温度が高く湿度は低いときに除湿を使っても電気代は低くなる傾向になります。
つまり、エアコンを使う環境によって稼働率が異なるので、電気代にも違いが生じるのです。
除湿にはいくつか種類がある
実はあまり知られていませんが、除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類存在しているのです。
それによっても、電気代が変わってきます。
ここでは、それぞれの特徴と電気代の具合について解説していきます。
電気代をとにかく抑えたいなら「弱冷房除湿」
除湿の機能については説明しました。
温度を下げることで空気中の水分を奪って、それをまた室内に戻しているのです。
弱冷房除湿は、まさに冷やした空気をそのままの状態で室内に戻してしまうのです。
温度を下げてなおかつ、湿度も奪った空気をそのまま室内に戻すので、部屋を寒くしてしまうことが多々あります。
除湿なのに寒くなったと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、その場合は除湿が弱冷房除湿になっているのがほとんどです。
弱冷房除湿は冷えすぎてしまうことがある一方、温度をあまり下げずに除湿を行うので、電気代は抑えられる特徴があるのです。
電気代は高くなるが、冷やし過ぎたくない「再熱除湿」
少し前までの除湿は、弱冷房除湿がメインでしたが、近年は冷やしすぎない「再熱除湿」が使われています。
再熱除湿の特徴は今までの除湿と同様に、一旦空気を冷まして湿度を奪いますが、その後が違います。
空気中の水分を奪った冷たい空気を、少し温めなおしてから室内に戻すのです。
そのため、今までのように冷えすぎるようなことが無くなるのです。
その一方で、冷ました空気を暖めなおすので、その分電気代が高くなるデメリットもあります。
ちなみに、再熱除湿は梅雨の時期や冷えた夜に除湿を使うのであれば、快適に過ごせる機能ではあります。
また、冷え性で悩む方にもおすすめの除湿といえるでしょう。
結局何が一番電気代を抑えられるの?
結論からいうと、最も電気代が抑えられるのは弱冷房除湿です。
その次が冷房。
最も電気代がかかるのが再熱除湿です。
弱冷房除湿はその名の通り、除湿をしてくれますが弱い冷房なので、この中では最も電気代をかけずにエアコンを使うことができます。
エアコンの電気代を抑えたいときにおすすめできる機能です。
ただし、冷えすぎてしまて空調をコントロールしきれないデメリットがあるといえるでしょう。
冷房は、弱冷房除湿よりも温度を下げるので、弱冷房除湿と比べるとその分電気代は高くなってしまいます。
そして、最も電気代を使うのが再熱除湿です。
一旦冷ました空気を再び暖めてから部屋に戻すので、当然電気代がかかってしまいます。
電気代が気になる場合は、使用を控えた方がよい除湿です。
しかし、湿度だけを純粋に下げたいというときには有効な機能でしょう。
まとめ
エアコンで電気代を抑えるためには、エアコンの冷房と除湿の機能を知り、さらに除湿の種類についてもしっかりと理解することが大切です。
この記事では、それぞれについて詳しく解説しましたので、これからは効率的にエアコンを使って電気代を抑えることができます。
ただし、エアコンを効率的に使うには温度と湿度を正確に知る必要があります。
電気代を抑えるために、温度計と湿度計を買いそろえてみてはいかがでしょうか。
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